旅する禅僧

より多くの方々に仏教をお伝えし、日常の仏教を表現していきます

日本中がONE TEAM

 皆さんこんにちは尚真です。先日の台風19号は各地に大きな被害を残していきましたが、このブログの読者の皆様は御無事でしたでしょうか?被害に遭われた方の少しでも早い復興を願うと共に、復興に尽力されているボランティアの方や自衛隊の方々の作業の無事を祈るばかりです。

 

 私の住む茨城でも大きな被害が出た地域があります。その中には私共の住んでいる地域に近い場所もあり、テレビで報道されている映像を見ると、見覚えのあるお店や看板が水に浸かるシーンが流されていて衝撃を受けました。

 

 そんな辛く苦しい思いをしている日本中を元気付けてくれる人達の存在がありました。現在日本で開催されているラグビーW杯に出場していた、ラグビー日本代表チームの活躍に日本中の人々が勇気付けられた事と思います。

 

 実は私も4年前にイギリスで行われた前回大会からのにわかファンです。自国開催の今大会ではグループリーグを全勝で突破し史上初の決勝トーナメントに進出しましたね。グループリーグの最終戦の相手は前回大会で唯一敗れたスコットランド。前日に台風が通過し試合の開催も危ぶまれる状況でした。そんな中、日本代表チームは日本中の様々な思いを背負って、プレーで私たちを勇気付けてくれました。

 

 決勝トーナメントでは前回大会では勝利した南アフリカに準々決勝で敗れ、日本代表チームは過去最高となるベスト8という結果で大会を終えました。屈強な外国のチームに、一丸となって挑んでいく姿は日本中に興奮と感動を与えてくれました。

 

 ラグビーは「ONE FOR ALL、ALL FOR ONE」と言うように、それぞれが自分の役割をこなしトライを目指す、自己犠牲も厭わないという様なスポーツです。また試合中はあれだけ激しくぶつかり合う選手達も、試合終了のホイッスルが鳴れば「ノーサイド」と言ってお互いの健闘を称え合います。

 

 実は私は高校生になったらラグビーをやりたくてラグビー部のある高校に進学しました。実際に入部はしませんでしたがそのような過去がある私は、ラグビーの持つこのような精神に非常に感銘を受けます。

 

 大会を通じて、日本代表チームが「ONE TEAM」と言うテーマの下、団結して試合に挑む様子が報じられていました。これは試合に出場する選手だけでなく、控えの選手、裏方のスタッフみんなで一つのチームとして戦うと言う結束を高める言葉です。キャプテンのリーチ・マイケル選手を始めとして日本の為にまさに「ONE TEAM」になって必死に戦う姿には毎試合本当に感動しました。

 

 日本代表チームだけでなく、他の参加国も代表チームもキャンプ地の日本人との心温まる交流の様子や、対戦チーム同士のファンが試合の前後に交流する姿など多く見られました。また台風で試合が中止になってしまったにも拘らず、災害復旧のボランティア活動をしてくれた参加国もありました。大会はまだ続きますが、日本各地で様々な「ONE TEAM」を見せてくれました。

 

 仏教にも「和合」と言う言葉があります。僧侶はともに助け合い、和を乱すことなく厳しい修行を共に行じていく訳ですが、まさにこの「ONE TEAM」に通じる所があり、皆さんの普段の生活にも通じる所があると思います。

 

 日本中を「ONE TEAM」にしてくれたラグビー日本代表。日本代表だけに留まらず各国のラガーマンが見せてくれた「ONE TEAM」と言う素晴らしい精神、にわかで終わらずに今後も自分たちの生活の中でも浸透していていくと良いなと思います。