旅する禅僧

より多くの方々に仏教をお伝えし、日常の仏教を表現していきます

伝える

こんにちは、哲真です。

 

寒くなりましたね。皆様はいかがお過ごしでしょうか。体調を崩してはおりませんか。私は朝は寒さ対策として厚着をして朝課をしているのですが、昼には少し気温が上がりほんのり汗をかいてしまうことでかえってその汗が冷えて寒さを痛感するという日々を過ごしています。こういうことが体調を崩すきっかけになりやすいですよね。風邪など引かぬようにしっかり対策していこうと思います。

 

さて、前回の私のブログでは弟子が修行に行く準備をしていると書かせていただきました。その後、残暑が厳しい中修行へと旅立ちました。弟子がどのように過ごしているのか心配になることもありますが、修行で何かを掴んで帰ってくることを願うばかりです。

 

弟子が修行にいったことで私も、山門の前に立ったあの日のことを思い出しました。緊張と不安など様々な思いの中、立っていました。修行中では、お経が覚えられなかったり、法要の仕方が理解できなかったりして、時には怒られながらも一つ一つ乗り越えていきました。次には弟子がその場に立ち、同じ思いをしているのだなと感じる師としての立場を与えてくれて、さらに特別な思いを味合わせてくれたこの状況を感謝せずにはいられません。

 

お寺では、「正法興隆」を御祈祷などの際にお唱えいたします。正法とは、お釈迦様より脈々と伝えられている教えのことであり、興隆とは盛んになる、栄えるという意味です。コロナ禍の中、人との交流の場が減ってしまい伝えることが難しいと感じていましたが、今は次の段階へと進み再び人々の交流が増えてきています。弟子が修行から帰ってきたときには、新しい環境を活かして正法をいろいろな方に伝えていってほしいと願っております。

 

11月も終わりを迎え、年の瀬が近づいてきます。12月は師走ともいい忙しい月です。一年の最後の締めくくりに向けて頑張っていきたいと思います。皆様、季節の変わり目の寒暖の差が激しい時期ですので、くれぐれもお身体には注意してお過ごしください。