旅する禅僧

より多くの方々に仏教をお伝えし、日常の仏教を表現していきます

初心

こんにちは、哲真です。

 

暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。今年も八月になり、私の地域ではお盆の月となりました。

 

お盆はお寺にとっても忙しい月なのですが、初盆を迎える方々も親戚や地域の方がやってくるので忙しいのでないかと思います。

 

この時期は棚経で各家にお参りに行くのですが、最近は、「和尚さんはいつ来てくれるの?」「日にちと時間を指定してほしい」「お盆の時期は仕事で家に誰もいないけどどうしたらいい?」など多くの質問を受けることがあります。ネット上でも、あるお寺の檀家さんに棚経の事をたずねたら50%以上の檀家の方々が「できれば来てほしくない」と回答している寺院もあるようでした。今の時代には合っていないのかもしれません。

 

先ほど述べた問題は菩提寺の御住職様に相談していけば、きっと回答が見つかるはずです。ただ、お盆というものはすごく良いことだと思います。ご先祖様を供養したり、親戚が集まってお話をしたりという様々な良い点もあることは事実です。ですので、是非お盆の期間は大事に過ごしていただければと思います。

 

 

また、前回の私の記事で出家得度式を行い弟子ができましたと報告させていただきました。今回はその弟子が、できれは秋には修行に行きたいというのでその準備にも追われています。発心した以上、修行に行き、宗門に触れたいという強い決意があります。私も修行に行った時は同様の気持ちを持っていったものだと、久しぶりに思い出させていただきました。

 

「初心忘れるべからず」と言いますが、始めるときの気持ちを大事にするという意味と、始めた時は何もしらず、工夫したり、苦労したりしたことを忘れないようにしようという意味があると聞きました。自分自身も始めはできなかったけれど今はできるようになっていること、当時と変わらず今もできないこともあると改めて感じているところです。

 

皆様も始めたころと比べて成長した部分、成長が遅い部分など自分を振り返って考える時間を設けてみてはいかがでしょうか。

 

まだまだ暑い日が続きますので、お身体にはくれぐれも気を付けてお過ごしください。