旅する禅僧

より多くの方々に仏教をお伝えし、日常の仏教を表現していきます

御縁を繋ぐ

拓光です。

年度末を迎えすっかり春めいてまいりました。皆様お元気でしょうか。

私は春の陽気を楽しむと共に花粉症の症状がひどく、箱ティッシュを常に持ち運ぶ日々を過ごしています。

 

先日、旅する禅僧で初の試みであるオンライン坐禅会を行いました。

坐禅会を行うにあたって何度か入念な打ち合わせをし、また今後の旅する禅僧のブログについても議題が上がりました。

 

その打ち合わせの中で旅する禅僧の執筆者でもあり、私の修行時代の恩師でもある髙倉秀哲師がこんなことを仰っていました。

 

「旅する禅僧のブログは、各執筆者が旅した先々で出逢ったことや感じたことを題材に執筆をするけれど、このコロナ禍で旅(出掛けること)は中々出来ないよね。でも出掛けることだけではなく、人に逢いに行くことも立派な旅の一つだよね。」

 

この言葉に感銘を受け、私は同じ県内で日頃お世話になっている常幸院の住職である深山光信師に逢いに行きました。

 

常幸院は日本三大急流のひとつでもある富士川が流れる山梨県身延町にあり、最近では人気アニメ、ドラマ「ゆるキャン」の舞台地になるなど、今県内で注目のエリアです。

 

深山師は「ゆるキャン△」の人気と共に、地元の有志の方達と地域活性化のための会を立ち上げ、今現在も檀信徒に限らず地域の人々との交流・催しを大切に尽力なさっています。

そんな深山師になぜ寺院として地域活性化に尽力しているのかを尋ねてみました。

 

以下は深山師の言葉です。

「昔はなにか問題があったらお寺に行って住職に相談しようとお寺に訪ねて来るのが日常的な光景であったが、今では寺院に相談することも少なくなり、お寺で待っていても人が訪ねてくることも少なくなってきた。

それゆえこれからはお寺に来ていただくのではなく、僧侶側から積極的に外に出る機会を増やし、そこに新しい地域コミュニティをつくることが重要である。その機会が地域活性化活動や福祉活動であり、こうした活動を通して人々との関係を深め、そこからお寺のことを理解していただくということを大切にする。」

今回、深山師からお話を伺い、これからの僧侶はお寺を維持していくだけでなく、地域のコミュニティとの繋がりを大切にしつつ活動をしていくことが重要であると改めて気付かされました。

また活動を行う上では中途半端な気持ちを持たず、「本気でお寺を変えたい」という強い思いを持って地域の方と接するよう心がけていかなければいけないと思いました。

 

この旅する禅僧のブログ投稿も、皆さんとの御縁を繋ぐ大切な活動の一つです。ブログを見てくださっている方は、その時の感情や気分で読んでもらい、捨てるものは捨て、拾うものは拾って下されば幸いです。

まだまだ人生経験も僧侶の経験も未熟ではございますが、日々精進しながら投稿をして参りますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 

最後に、コロナが終息して山梨県に来る機会があれば是非常幸院にお立ち寄りください。

 

「今・ここ・生きる・幸せ」

今ここに生きている幸せに気づこう。

常幸院 深山光信

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