旅する禅僧

より多くの方々に仏教をお伝えし、日常の仏教を表現していきます

自他一如

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こんにちは!光彬です!
鮮やかであった木々の葉は少しずつ落ち続け、
冬に向かっていることを感じさせます。
いかがお過ごしでしょうか?

先日目にした、心がほっこりした出来事を
少し綴らせて頂きます。

東京に出掛けていた時の事です。
近所のバス亭から新宿駅行きのバスにのり
三時間の道を揺られていました。
新宿駅に到着すると、人の山。
眠っていたので、少しクラクラする足を
なんとか進め、駒澤大学駅を目指しました。

目的地に向かうまで何となく
ふらふら、うつらうつらしておりました。
この日は渋谷から世田谷の深沢まで
バスを使って移動することにしました。

バスに乗り15分くらいすると、
お腹の大きな女性が1人で
乗り込んできました。その後ろには、
通学帽を被った小学校低学年らしき子供達が四人。
その小学生の中の1人は松葉づえを片手に歩いていました。

すると、私の目の前にいた若者男性が松葉づえの女の子に、どうぞ座って!と席を譲りました。
他の3人もどうぞどうぞ!と、ダチョ●倶楽部の
真似事をしながら座ることを促していました。

ですが、その女の子は、お腹の大きな女性に
席どうぞ!と譲りました。
女性は申し訳ないと思ったのか、少し座るか迷っている様子でした。1人の男の子が、お前が座ればいいじゃん!と言いましたが、女の子は、
私もいつか子供が出来たら譲って貰えるから
今は大丈夫!と言いました。
女性は笑って、ありがとうと言って
席に着きました。

修行時代に、人は自分が一番かわいく思ってしまう。だけど、そんな中で相手の事を思いやって過ごすことが生きる上では大切だ、と言われたことを思い出しました。

松葉づえの女の子が放った言葉は
世界を少しだけ平和に優しいものに
変えました。


まだまだ修行が足りないと
痛感いたしました*