こんにちは禅信です。
5月も終わりに差し掛かり関東では田んぼに水が入り小さなイネ苗がまっすぐに植えられています。
先週、曹洞宗の御詠歌を習いに滋賀県のお寺にお伺いする機会を頂き。
全国から集まった講員の方々と「達磨大師の御詠歌」を習いました。
先生のお寺は琵琶湖の湖畔にあり、境内にある池の水は底にある石が見えるほど奇麗に透き通り泳ぐ鯉や亀もとても気持ちよさそうで、アクアリウム好きの私にはとても羨ましい環境でした。
その昔は、池から亀が上がってきて本堂の下にもぐって産卵をしていたそうです。
親亀は天敵から卵の場所を悟られないようにいくつも穴を掘ってその中の一つに卵を産み春になると本堂の軒下から池まで小さな亀たちが一生懸命に這って進んだそうです。
達磨大師の御詠歌の歌詞には、
「つたえまし 受け継ぎ来たり ありがたや
五葉に開く 道のひとすじ」
この御詠歌では、達磨大師に命を懸けて師事した慧可禅師から、それぞれに教えを伝え来て五家七宗の禅宗が今日まで受け継がれていることの喜びを伝えています。
ダルマさんと聞くと昔から、幼少期に「だるまさんが転んだ」や「にらめっこの歌」などをして遊んだり、学校では「七転び八起き」「石の上にも三年」など、ことわざの中にも登場して馴染みのあるキャラクターですが。
ダルマさんの逸話からは厳しい姿が想像されます、
先生の講習を沢山の講員さんと一緒に受講して、達磨大師から脈々と受け継いできた祖師方の禅の教えも、高齢の身を呈して私たちに御詠歌を伝えていただいた先生のお姿も親亀の姿と重なり、後世の人々に伝わる様に、豊かに広がる様に必死に伝える思いを感じました。
私もまだまだ軒下から出たばかりの子亀ですが、永くお唱えが出来る様にコツコツと練習に励みたいと思います。お寺にお参りした際にリンリンと鈴の音とお唱えが聞こえたら声をかけてみてください。