旅する禅僧

より多くの方々に仏教をお伝えし、日常の仏教を表現していきます

冬の朝課

こんばんは、禅信です。

 

最近はお寺を空けることも少なくなったので、

住職と2人で朝課のお経を務めることが多くなりました。

 

 

今朝もいつもと同じように本堂正面の扉を開け新しい空気を

入れ替えてから御本尊に向かい読経を始めます。

 

 

2.30分ほどの読経ですが、声を出すので少しずつ目が覚めて

読経が終わる頃にはスッキリと晴れやかな気持ちになります。

 



昨夜は少し夜なべをして作業をしていたこともあって普段よりも

お経を詠む声が小さかったのか、朝課の終わりに住職から…

 

「お経を詠むときにも、命がけで読まないといけない」

 

と、そんな話をされました。

 

その時は、「命がけ」だなんて大げさな話をするなぁと話半分に聞いていましたが。

 

そういえば、子供の時には何かと「命がけ」でやりなさいと言われていたことを

思い出して懐かしい気持ちになりました。

 

 

改めてこの、「命がけ」という言葉を考えてみると、

自分の一番大切なものと誰でもすぐに理解できると思いますが、

これは、お経を詠んでいる時も、座禅をしている時も、仕事をしている時にも。

 

その時々すべてが、自分の大切な「命の時間」をかけて行っている行為であることに

気が付きます。

 

 

大人になって、時間の経過が早く感じられ、一年を振り返ってみるとあっという間に終わったように感じるのも、「命の時間」を大切に修行できていないせいなのかな?と

反省する朝でした。

 

12分の1年が終わり残り大切な11ヶ月

 

朝課の読経同様に「命がけ」の生活を送りたいと思います。

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