みなさんこんにちは尚真です。新型コロナウィルスの影響で1年延期されていた、東京オリンピックが終わり、今はちょうど東京パラリンピックが開催中です。
オリンピック・パラリンピック期間を通して世界中の選手・関係者が日本を訪れています。今後ワクチン接種が進めば、私たちも以前のように自由に旅することが出来るのかなと期待しています。
私は先週1回目のワクチン接種を行いました。しかし既にワクチン接種が進む諸外国の事例を見ると、ワクチン接種だけでは感染の予防効果は絶対ではないと言います。
またワクチンを接種すること自体についても、副反応などの不安が残ります。接種後もしばらくの間は引き続きの自粛生活となりますが、このコロナ禍に出口が見えてきたと信じたい今日この頃です。
さて、現在開催中のパラリンピックですが、パラリンピックご覧になっていますか?皆さんはパラスポーツにどのくらい興味をお持ちですか?
実は私もこれまではパラスポーツについて特に関心を持っていたわけではありませんでした。そんな折に、パラリンピアンを紹介する情報番組を、開幕前に偶然目にしました。
番組内で、病気で目が不自由になってしまったマラソン選手は、「目が不自由に産んでくれてお母さんありがとう!」と満面の素敵な笑顔でインタビューに答えていました。
またある両腕が無い水泳選手は、普段は会社勤めをしているそうで、その勤務の様子が紹介されていました。足を使って電話に出たり、足の指でPCのキーボードを打ったりしていました。その様子は私が手で打つよりも高速タイピングでした!
アメリカ代表のアーチェリーの選手は、折角日本に来たからと足の指にお箸を挟んでしゃぶしゃぶを食べていました。しゃぶしゃぶを難なく食べ終えた後、彼は「何にでも挑戦したいんだ!」と話しました。
紹介されるパラリンピアンの方々の前向きな姿にとても感銘を受けました。そして障害があることを出来ない理由にせずに、直向きに競技や日常生活に取り組む姿勢に、純粋に尊敬の念を覚えました。
もしある日突然、視力が奪われる病気に自分がかかってしまったら、もしある日突然両腕を奪われるような事故に遭遇してしまったら。私は彼らの様に前向きになれるのか自信がありません。
きっと競技を続けていく上で、また日常生活を送る中で、私たちの計り知れない困難がある事でしょう。そんなパラリンピアンの皆さんが共通して仰っていたことは「競技に出会って変われた」という事でした。
障害を持つ人たちに限らず、私たち人間は自分の思い通りにならない様々な事に悩みながら生きています。『生・老・病・死』の四苦に代表されるように、その悩みに囚われ執着する事で苦しんでいます。
ましてや私たちが生きる現代においては、世の中が便利になった一方で、その弊害として新たな悩みや苦しみが増えてしまっているように感じます。
そんな苦しみから解放されるために『八正道』とされる八つの正しい実践修行を行うことが仏教の教えであり、私たちが行う座禅もそのうちの一つになります。
パラリンピアンの競技に直向きに打ち込む姿もこの『八正道』にあたり、そのために選手の皆さんの輝く姿が見られ、応援する私達にも感動が伝わるのでは無いでしょうか。
パラリンピックは九月五日で閉会となります。残りの大会期間パラリンピアンの雄姿を目に焼き付けながら、皆さんにも自分自身の『八正道』が見つかるといいなと思います。