旅する禅僧

より多くの方々に仏教をお伝えし、日常の仏教を表現していきます

すずめ達

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こんばんは、禅信です。

 

県内のお寺から蓮バチをいただいて3年、ようやく育てることに慣れて大きな花を咲かせる事が出来ました。

1年目2年目は早く花を見たい気持ちもあり肥料を余分に与えすぎて肥料やけさせてしまい、葉っぱも元気がなく花芽もうまく咲かせる事が出来なかったので今年はホットしております。

 

栄養であっても取りすぎては体を悪くしてしまう、私たちの体と一緒ですね。

蓮には2年間悪い事をしてしまいました。

 

 

先日、参禅会のでこんなことを聞かれました。

 

「和尚さんはもうワクチン打ったの?」

 

私の市では、ちょうど両親の世代60代の人たちが接種を終えてこれか若い世代に順番が回ろうかという所なのでまだ接種を受けておりません。

 

「まだ受けてないですよ」と答えると。

 

心配そうな顔をされて「早く打たないとだめよ」といわれました。

その時は気に留めることもありませんでしたが、改めてこのワクチン接種の事を考えてみると賛否がはっきりと分かれる事だと感じました。

 

 

私の身の回りでも接種に積極的な人と懐疑的な人それぞれがいますが、それに対してどちらが正しいかなんて事は私の計れることではありませんので話すことはありませんが。

 

家族で自然界の話をしていると父がこんなたとえ話をします。

「餌を見つけたスズメの群れがあった時に、

 ・真っ先に餌に飛びつくスズメ

 ・周囲の様子を見てから餌に向かうスズメ

 ・みんなが行ってから最後に飛んでいくスズメ

 スズメにもそれぞれ性格があって自然界を生き抜いているけれども、

 どれが正解ってことはないんだよな」

・初めに餌に飛びついたスズメは沢山の餌を食べる事が出来る、

しかし、数が少ない所天敵に狙われてしまうかもしれない。

・周囲の様子を見て飛びついたスズメも最後に飛びついたスズメも

先に天敵に襲われることは少ないけど、餌が食べれないかもしれないし出遅れたところを天敵に狙われるかもしれない。

 

自然界と同じように私たちも様々な個性、考えをもって生活しておりますが、

今回の自粛生活やワクチン接種の話を考えた時にどちらが正解かで言い争うことは無益な事だなとつくづく感じます。

 

「同事というは不違なり」あいての立場に立ってよりそう。

とても大切な事ですが相手を尊重して考える時には、

自分の考えも大切に持っておかなければなりません。

 

みんなが大変な中でそれぞれの想いをもって生活していますが、みんな同じ仲間ですから仲良く健康にすごしたいものです。