旅する禅僧

より多くの方々に仏教をお伝えし、日常の仏教を表現していきます

カレーに例える人

こんにちは。向月です。

今年は梅雨が長く猛暑日が続く夏でしたね。

熱帯夜のせいで寝不足だったり、食欲が落ちたり・・・。

私は食欲が落ちたときは、スパイスカレーを食べるようにしています。

 

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今年、コロナ禍で行われた外出自粛期に私はスパイスカレー作りに

はまってしまいました。

もともとカレーは大好物でしたが自分で作る事はあまりなく、

おいしいと噂のカレー屋さんを食べ歩くことをしていました。

雑誌やインターネットで口コミを見て、そのお店でどんなカレーが

食べれるか調べることが好きでした。実際にお店に行ってイメージと

違うことも多々ありましたが・・・。

しかし、新型コロナにより不要不急の外出は自粛すことに。

大好きなカレーの食べ歩きもできません。

それでもカレーを食べたくなります。

そんな時、友達から「それなら、自分でスパイスカレーを

作ってみてはどうですか?」と言われました。

彼は実際インドまで行って現地のスパイスカレーの作り方を習ってきた方です。

私も彼のスパイスカレーが好きで、いろんなカレーを作ってもらいました。

彼からスパイスを譲ってもらい、自宅でスパイスカレー作りに挑戦です。

はじめはスパイスの名前もわからず、分量もインターネットで

レシピを見ながら作っていました。

何度か作るうちに、以外と簡単にできることがわかってきます。

そのうち、自分の作ったカレーを誰かに食べてもらいたいと

思うようになってきました。

 

ある時、別の友達に、私の作ったスパイスカレーを振る舞う

ときがありました。

自分以外の方に振る舞うのは初めてで、どんな反応をされるか

心配でしたが、その友達は私のスパイスカレーを美味しいと

言ってくれました。

 

カレーを食べながらその彼が

 

 

「カレーも仏教もインド発祥だけど、日本のカレーはインドとは違うよね。

仏教もインドの仏教と日本の仏教では違うよね。」

 

 

と言われました。

インド発祥と言うことは同じだけど、カレーも宗教もその土地々々の

文化とミックスしながら変化してきたもの。

日本で隆興した仏教は日本風の仏教なのだけど、日本風にすることで

お釈迦様の教えを伝えやすくなたのだと思います。

インドのカレーを日本風にすることで、日本人の口に合うようにしたように。

インドの仏教をそのまま日本に伝えていたら、こんなにも

広がらなかったのではないでしょうか。

 

スパイスカレーを美味しそうに食べてくれる友達に言いました。

 

「カレーも仏教もインドとは違うけど、日本のカレーも仏教も、

私はどちらも好きですよ。」

 

仏教をカレーに例えた友達も、私と同じくどちらも

好きだと言ってくれました。

別物に見えていても本当は同じことを言っているときがあります。

細かいことを気にしすぎていると、中心にあるものを

見失ってしまいそうになります。

お釈迦様の教えも細かい違いは気にせずに、

本質を見ていきたいと思いました。

 

 

さて、別の旅ではある方と「この目で感」について

お話したのですが、その話はまた今度。