みなさん、こんにちは。向月です。
6月になり、だいぶ季節が進んだように感じます。
場所によってはすでに猛暑日を記録したところもあるようです。
今年の春は、新型コロナウィルスの影響で季節を感じる暇がありませんでしたね。
最近、空を見上げると入道雲が出ていたり、夕立が降ったりと夏が近づいてきたことを感じます。
(東京都日野市 高幡不動尊の仁王さんもマスク姿です)
先日、ご法事のため、あるお宅にお邪魔しました。
コロナの影響で霊園のホールが使えず、ご自宅での法事となりました。
いつもなら法事の後のお斎(お食事)はホールの方がご用意していただけるのですが、この日はご自宅ということもあり仏間の隣の部屋ではご家族がお斎の準備をされておりました。
そこでは、そのお宅のお子さんも一緒にお手伝いをされていました。小学生に入る前、保育園の年長さんの女の子でした。
お斎の準備をみながら「なんだか、パーティーみたいだね~。パーティーだー!!」と言ってはしゃいでいました。
周りの大人たちはその光景にとてもなごんでおりました。女の子のお母さんだけは「お爺ちゃんの法事なんだかなね。静かにしてなきゃダメだよ」といって女の子を落ち着かせようとしていました。
女の子は私のところまできて
「お坊さんも、パーティーしに来たの?」と聞いてきたので。
「そうだよ。その前にお爺ちゃんに手を合わせようね。」と伝えました。
女の子は「お坊さんもパリピだね」と言い、ケラケラと笑っていました。
みんなが、その言葉でいっせいに笑い出しました。私も笑いました。
ご法事という場に、パーティーという言葉が不釣り合いでした。しかし、そんな女の子の楽しそうな言葉や輝くような笑顔に一同が癒され和やかな雰囲気になったのです。
「和顔愛語」という言葉があります。穏やかな笑顔と優しい言葉を意味するものです。
やさしい笑顔から繰り出される言葉は、周囲の人を笑顔にし、笑顔になった方々がやさしい言葉を話す。この女の子は、まさに和顔愛語を実践していました。
こうした、和顔愛語がどんどん伝染していくと良いですね。
今、世界は目に見えないウィルスと戦っています。薬の開発や予防方法が少しづつ進んできています。
目に見えない恐怖は、ひとの心も蝕んでいきます。険しい顔をして言葉で攻撃しあう世の中になっては生きづらくなってしまいます。
そうならないように「和顔愛語」が世界に広がっていけば良いなと願っています。
(紫陽花が見ごろです。)