旅する禅僧

より多くの方々に仏教をお伝えし、日常の仏教を表現していきます

アフターコロナでの気付き

 皆さんこんにちは尚真です。この間の週末は、緊急事態宣言が全国的に解除されてから初の週末となりました。皆様はどのような週末を過ごされたでしょうか。

 

 緊急事態宣言は解除されましたが、昨夜には「東京アラート」なる新たな警戒呼びかけもありました。全国的に見ても、未だに新規の感染者は数十人程確認されていますし、クラスター感染の疑いのある事例があり油断が出来ない現状が続いていると思います。

 

 やはりワクチン等の治療薬が開発されるまでは、「withコロナ」の生活を強いられる状況です。今まで通りの日常が戻る日が来るまで、一人一人の行動が、周囲の人々の健康を守りもするし、脅かしもするという気持ちで日々過ごしていきたいものです。

 

 とは言うものの、緊急事態宣言が解除されて、今まで外出自粛要請の中で我慢ガマンの生活をして来た分、やはり多少はお出掛けしたくなってしまう事と思います。その際は、「ソーシャルディスタンス」を確保して、「三密」を避けて、帰宅後の「うがい・手洗い」を忘れずにお願いします。

 

 私の住む茨城は、緊急事態宣言中は「特定警戒都道府県」との事だったのですが、新規の感染者が暫くの間出る事が無く、東京などよりも一足先に宣言解除になりました。それまで自粛生活をしていたので、気分転換にと天気が良い日に家族とお出掛けしてきました。

 

 お出掛けと言っても向かった先は、車で5分位のところにある自然公園。コロナ禍でテイクアウトを始めたレストランでお昼ご飯を買って、芝生の上にシートを引いてお昼を食べてきました。公園には割と多くの人が訪れていましたが、みな「密」にならないように工夫しながら思い思いに過ごしていました。

 

 食後に心地よい風に誘われて少しウトウトしていましたが、ふと辺りを見渡すともうすっかり新芽も芽吹き、緑が萌える新緑の季節が訪れている事に気付きました。季節の中でも生命の力強さを感じる事が出来る新緑の時期が、私は一番好きです。

 

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 自粛期間中はあまり外に出掛けることも無く、出掛けたとしても周りの人との距離を気にしながら足早に用を済ませる程度でした。暦の上では今は5月だという事は分かっていましたが、こんなに緑が芽吹いて気持ちの良い季節になっている事を、この時初めて認識しました。

 

私たち人間がコロナウィルスによって大混乱し、外出自粛で外に出ない間も、植物は私たちが気付かないうちに、今年もいつも通りに新たな芽を吹き、多くの若い葉っぱを茂らせていました。

 

 お釈迦さまはお悟りになった際、「有情非情同時成道」、つまりは人間だけではなく、動物や草木、大地なども等しく、仏としての性質を備えているのだと仰っています。地球に暮らす中で、私たち人間は特別な存在では無いのだという事を、大自然は教えてくれています。

 

 「アフターコロナ」で私たちの生活様式が大きく変化しいて行く事が予想されています。人との接触を減らすという意味で、最近利用が始まった5Gの利用普及が拡大するなんていう事も言われています。これを機に是非、環境に配慮された、地球に優しい生活様式も普及すればいいなと思う初夏のこの頃です。