旅する禅僧

より多くの方々に仏教をお伝えし、日常の仏教を表現していきます

シンプルに伝える

はじめまして、哲真と申します。

暑い日が続いております、体調はいかがでしょうか?

西日本豪雨での災害、被災者の方々に心からお見舞い申し上げます。

 

 

私の住む宮城県はまだですが、東京などでは7月がお盆のところがあります。そうすると供養などでお寺に関わることが多くなると思います。

年回などのお寺で供養の際によく聞かれるのが、「供物は何をお供えしたらいいの?」です。

「お菓子と果物、それにお花を上げてください」といわれることが多いと思います。

実際、私もそう申し上げますし、修行の際もそうするものだと教わった記憶があります。

ただ、そう私もお話しさせていただくのですが、実際はどんなお菓子がいいのか?、果物の量は?と悩まれる方は多いと思います。

 

青森県の恐山に行く機会がありました。

恐山は、下北半島にあり、霊場として有名で、恐山菩提寺というお寺があり、御祈祷や供養に多くの人が訪れるところです。宿坊もあり、その中には、温泉施設まであります。また、イタコの口寄せが行われるところでも有名です。

そのお寺での御祈祷や供養を拝見させていただく機会があり、法話を聴くことができたのですが、話している内容が実にシンプルでわかりやすい。

「供物などは、好きだったものや、食べてもらいたいものをお供えしてください」

「お菓子や果物以外でも、お供えしたい物があったら何でもいいです」

「もし、洋服をお供えしたければ洋服もどうぞ」

「お供えするという気持ちが大事なのです」

とおっしゃっておりました。

洋服もお供えするのかと驚きましたが、聞いている方々は、うん、うんとうなずきながら、感心していました。

 

これが正解、不正解といった事ではなく、お寺や宗派によっても違った見解はあるでしょう。しかし、そのシンプルな内容が聞く人を納得させ、感心させていることを知りました。

 

檀家さんにお話しするときは、仏教用語を使って難しい内容で話してしまうことが多くなりがちでしたので、シンプルな内容も取り入れていこう思った出来事でした。

 

 

 

私のいるお寺の庭に蓮の花が咲き始めました。お寺に蓮は似合いませんか

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